2018年2月14日、1年3ヶ月ぶりの円高水準となる1ドル106円台となりました。これによるロレックス買取価格への影響はどのようになっているのでしょうか。販売相場とともに、近況を確認してみました。
目次
- ロレックスの相場を決める3つの要素
- 2018年2月 直近のロレックス価格相場を確認
- まとめ
ロレックスの相場を決める3つの要素
当サイトでは何度か触れていますが、ロレックスの価格相場には以下の3つの要素が影響しており、これらの掛け合わせによって相場が決まるようになっています。
- ドル円相場
- モデルの人気
- レア度
一つずつ説明していきます。
1、ロレックスとドル円相場
ロレックスはスイスの時計ですが、日本に流通する場合は、米ドルを介して輸入されます。そのため、ドル円相場の影響を強く受ける傾向があります。
単純に1ドル110円の時と、1ドル100円のときとでは、ドル設定で同じ価格の時計を輸入する際に10%もの違いが出てきます。
例.
1ドル110円のとき
→ 10,000ドルの時計は日本円で110万円
1ドル100円のとき
→ 10,000ドルの時計は日本円で100万円
つまり、ドル円相場によって、ロレックスの価格は以下のように値動きすることになります。
値動きの仕方:
円高 → ロレックスの価格は安くなる
円安 → ロレックスの価格は高くなる
(ただし、正規代理店での購入の場合は、国ごとに定価が定められているため、ドル円相場の影響は受けません。)
(Yahooファイナンスより)
2018年始めの頃は1ドル112円だったのに対し、2月14日時点では106円まで円高が進みました。これにより、通常の関係値であればロレックスの価格は安値方向に動いていることが予測できます。
買取価格も然り、販売の値動きと同じになります。(買取価格に影響がおよぶまでにはタイムラグがあり、今回のような急な円高の場合は影響せずに終わるケースがほとんどですが。)
2、モデルの人気と価格相場
ロレックスの価格を決める2番目の要素は、モデルの人気です。
人気があるモデルほど、メーカーからの供給量を上回る需要が発生するため、取引価格が高値になる傾向があります。
現在の例でいうと、デイトナRef.116500LNや、GMTマスター2Ref.116710BLNRなどがわかりやすく需要が強いモデルで、メーカー定価を大きく上回る価格で販売されています。
販売価格が高額な場合、当然ですが買取価格も高くなります。
3、ロレックスのレア度
3つ目の要素はレア度です。上記2と需要が強いという意味では被るかと思いますが、こちらは『特殊な需要が強い』という指標になります。
ロレックスの場合同じモデルでもマイナーチェンジの仕様によっても値付けが変わってきます。『この時代のこの仕様が欲しい!』というコレクターニーズが強いモデルほど、高値取引の対象になります。
2018年2月 直近のロレックス価格相場を確認
さて、話は戻って、2018年2月14日にニュースとなった円高の件。現在のロレックスの価格相場はどうなっているのでしょうか。いくつかのモデルで確認してみました。
調査したのは以下の3モデル。
- エクスプローラー1Ref.214270
- サブマリーナデイトRef.116610LN
- デイトナコンビRef.116503
一つ一つ見ていきましょう。
エクスプローラー1Ref.214270の価格
エクスプローラー1の現行モデルは、人気が高いものの、メーカーの供給量が十分にあり、常に価格が安定しているモデルです。そのため、価格を決める3要素のうち、円相場の影響比率が高いモデルとなります。
新品販売価格の推移は以下の通り。
(価格コム:Ref.214270価格推移グラフより引用)
上のグラフより、2018年2月に入ってからは下がり傾向ではあるものの、平均販売価格で約2万円程度の下落に止まっています。
大前提として、2017年夏以降のタイミングで、世界的なロレックスの高騰がありました。それによる値上がりが大きかったため、今回調査時の2万円下落は単なる誤差とも見える金額です。はっきりと円高の影響ですとは言いにくい数字ですね。
買取価格も2017年末調査時と比較すると、現在のほうが高値水準となっています。
関連記事:
ロレックスエクスプローラー現行モデル買取価格表
サブマリーナデイトRef.116610LNの価格
サブマリーナデイトの現行モデルは、前述のエクスプローラー1と比較して、メーカーからの供給量が不足している人気モデルとなります。並行輸入の新品は、定価よりも10万円以上高い金額で販売されています。
新品販売価格の推移は以下の通り。
(価格コム:Ref.116610LN価格推移グラフより引用)
グラフより、2018年2月の値動きは1万円程度となります。やはり、2017年夏以降の高騰がありますので、今回の円高による影響はほとんどないと言っていいでしょう。
買取価格も2017年末調査時と比較すると、現在のほうが若干ですが高値水準です。
関連記事:
ロレックスサブマリーナ現行モデル買取価格表
デイトナコンビRef.116503の価格
3本目はあえてコンビモデルをチェックしてみました。ステンレススチール製のデイトナは人気モデルですが、コンビ素材のデイトナはそこまで人気があるわけではなく、並行輸入品がメーカー定価よりも安く買えるモデルです。
加えて、国内需要よりも海外需要の方が強いため、前述のエクスプローラー1よりもシビアに円相場の影響を受けるモデルとなります。
新品販売価格の推移は以下の通りです。
(価格コム:Ref.116503価格推移グラフより引用)
グラフより、2018年2月はむしろ上昇傾向。円高の影響はまったく受けていないようです。
まとめ
今回の円高によりロレックスの価格への影響は、今の所ほとんどない状態でした。今後も110円を割る状態が数ヶ月続いた場合は、少しづつ影響が出てくるものと思われますが、それを吸収してしまうくらい、2017年後半からのロレックス全体の値上がりが強い状態です。
円相場の変動は、ロレックスの新品価格 → 中古価格 → 買取価格の順番で影響が現れるため、販売価格に影響が出ていない現時点ではさほど心配する必要もなさそうですね。
以上、近況レポートでした。
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