経済の仕組みがものすごいスピードで変化している昨今。スマホを使用しての個人売買も安心して行える時代になりました。今回は、フリマアプリ『メルカリ』でロレックスを売るもしくは買うということについて触れてみたいと思います。
目次
- ロレックスを買う方法と売る方法の【スタンダード】
- メルカリで売っているロレックスをチェック
- メルカリでロレックスを買うときの注意点
- メルカリでロレックスを売るときの注意点
- 結論とまとめ
ロレックスを買う方法と売る方法の【スタンダード】
ロレックスを購入したい場合は、正規代理店か並行輸入店、またはブランドリサイクルショップのいずれかに行くのがスタンダードな購入方法となります。
それぞれのおおまかな違いですが、価格と保障が異なります。正規店は定価での販売で、メーカー保障が5年。対して並行店は輸入価格での販売で、保障は販売店によって様々です。中古購入の場合は、過去のモデルからも選べるという利点がありますが、保障はほとんどつきません。
ちなみに、基本的なモデルは並行店の方が安く買えますが、一部の現行プレミアムモデルだと正規店の方が安く買えます(そもそも入手困難ですが)。
逆に売る場合は過去のエントリーでまとめていますので、こちらご参照ください。→ ロレックス買取 基本の選択肢
メルカリで売っているロレックスをチェック
さて、今回の話題ですが、メルカリなどのフリマアプリでロレックスを買ったり売ったりするのはどうなの?という疑問のもと、調査していきます。
まず、実際に売っているものをいくつか見てみました。(2017年5月31日調査)
ロレックス コスモグラフ デイトナ Ref.116520(旧型)
販売数:5本
価格:150万円〜175万円
ロレックス サブマリーナデイト Ref.16610(旧型)
販売数:3本
価格:59.8万円〜70万円
ロレックス エクスプローラー1 Ref.214270
販売数:3本
価格:59.8万円〜70万円
実際にメルカリで【ロレックス】と検索してみると、出るわ出るわ1,440件。ほとんどが時計本体ではなく関連品ですが、おそらく時計本体でも200本以上はあるのではないでしょうか?
価格だけで見ると、特別安いというわけではなさそうです。例えばデイトナ116520ですと、楽天の中古販売相場が135万円〜190万円ですので、差がないように思えます。他のモデルも然りなので、個人売買であえて買う必要はないのでは?というのが率直な感想です。
メルカリでロレックスを買うときの注意点
ナシという前提で話してしまうのも一方的なので、メルカリのようなフリマアプリを使って、ロレックスを買う場合、なにに注意すれば良いかということをお伝えします。
買うときの注意点1、まずは本物かどうかの確認
これ、絶対に確認したい事項ですが、なかなか真偽のほどがわからないのが現状です。というのは、売ってる側も本物かどうかわからず流通しているケースがごく稀にあるからです。
外見は本物だったからそのつもりで買い取ったけど、あとで裏蓋開けたらムーブメントが他社品だったというケースも、過去に査定士さんから聞いたことがあります。
確認方法として100%というものはありませんが、ロレックスのメーカー修理の履歴や、その見積もり、保証書に記載のシリアルナンバーなどが比較的信用できるものになります。購入の際は必ず確認するようにしましょう。
また、万が一偽物だった場合に返品ができるよう、事前に書面による約束を取り付けておければベストです。
買うときの注意点2、仕様の確認
ロレックスの時計は、細かい仕様によって価値が様々です。例えば同じデイトナでも、1997年製と1999年製とでは、販売価格が50万円以上違ってきます。
ですので、シリアルナンバーとメンテナンスの履歴を確認し、すべてオリジナルのままなのか、それとも新品部品に取り替えた履歴があるのか、などを聞いてみましょう。
付属品、余りコマの有無なども確認しておきましょう。
メルカリでロレックスを売るときの注意点
続いて売る側に回る場合の注意点です。こちらは買う場合の注意点を逆に考えればOKです。
売るときの注意点1、事前の真偽確認
確実に本物でも、前述の通り買う側からしたら不安なものです。
修理の履歴や見積もり、販売店情報とその証拠となる書類、保証書に記載のシリアルナンバーなどを伝えられるようにしておきましょう。写真で載せる場合は、シリアルナンバーは頭の2文字のみでOK。あとは伏せた形で載せましょう。
シリアルナンバーは保障証に記載されている他、本体にも刻印されています。保証書がない場合は時計側でシリアルを確認しておきましょう。
シリアルナンバーは、新しい時計ですと文字盤を12時側から覗き込んだ時に6時側の内壁に記載されています。2010年以前の個体は6時側のブレスレットを外したところに記載があります。
売るときの注意点2、仕様の表記
メルカリを見ていて、「あっ、ロレックスの時計だ。買っちゃおう。」となるケースはほぼ100%ありません。ロレックスの購入を検討している方は、かなり詳しい方が多く、自分でいろいろ調べて、購入方法のひとつとしてメルカリに訪れています。
と言うことは、販売店と同じ情報量を掲載して、販売店よりも安くなければ購入には繋がりません。最低限、売ろうとしているモデルについて調べ上げ、年式やマイナーチェンジ、メンテナンス状態などについては記載しておきましょう。
実際にこれが出来ている出品者の方はごく少数でした。逆にチャンスと捉えてがんばってみてもいいかもしれませんが、かなり細かいコメントや質問が来ることもあるので、覚悟しておきましょう。
結論とまとめ
メルカリなどのフリマアプリでロレックスの売買を行うこと自体は、現時点では『アリ』とまではいかないものの『ナシではない』といったところです。筆者の率直な感想ですが、買う側としては不安がぬぐいきれず、売る側としては不安払拭の対応が面倒という印象でした。
ロレックスの時計は、高額商品で、偽物が出回っているものでもあり、なおかつ細かい仕様やメンテナンス状態によって価格がピンキリという特性を持つものなので、売る側も買う側も神経を使います。
今の所買われているケースが少ないことを見ると、やはり買う側がメリットを感じられていないという現状であると言えます。
出品者はいかに買い手にメリットを打ち出すか。いかに販売店ではなくメルカリでの購入を決めてもらうかというところにもっともっと力を入れる必要がありそうです。