日常使いの高級時計ロレックス。その魅力は、変に気を使わなくても丈夫で長く使えるということにもあります。ですが、やはり精密機械ですから、正しい使い方があるならその通りに使った方が長持ちします。調子が良ければ、何年使い込んだって高価買取が期待できるブランドですから、ぜひ正しい使い方を知っておいてください。
目次
- ロレックスのリューズの回し方
- デイト機能の日付変更
- 使用と保管ならどっちが長持ちするか
- 気になるスマホの磁気影響
- デイトナのクロノグラフの使い方
- ロレックスの日常の置き方
- オーバーホールの時期
- まとめ
1、ロレックスのリューズの回し方
ついつい早回ししたくなるリューズですが、正しい回し方は、一秒に一回転以下が原則。
超極細の歯車が幾重にもかんで動いているものなので、素早く回すと必ずどこかに負担がかかり、その部分が故障の原因になります。
ゼンマイ巻き上げ時は、2回転巻いて、ちょっと逆回し、2回転巻いて、ちょっと逆回し、これを繰り返してください。そうすることで、ゼンマイへの負担が軽減され、ゼンマイ切れを抑制することができます。
ちなみに、ゼンマイはパワーリザーブの半分の時間を残した状態で巻き上げるのが理想的だそうです。
時間の設定は、基本的には時計回りにのみ回す事。
時計は逆に動くようには作っていないので、やはりどこかの部品にダメージを与えてしまいます。
とくにアンティークは絶対に逆回しはNGです。
2、デイト機能の日付変更
デイト機能で日付早送り機能があるキャリバーの場合、注意してほしいのは、20時から4時までの状態で日付変更をしてはいけないということ。
つまり、時計が自ら日付を変更しようと準備している状態のときに、早送りしてはいけないということです。
20時から4時までの間に針がある場合、内部機構は日付を変えるため、カレンダーの円盤が噛んでいる状態になっています。早送り機能はこれを強制的に動かすものなので、噛んでいる部分に負担がかかり、破損に繋がります。
3、使用と保管ならどっちが長持ちするか
時計は動いている状態の方が長持ちします。
長時間止まった状態だと、内部の油分が固着して動きが悪くなりますが、ロレックスのムーブメントは出来が良く、それでもそのまま動いてしまいます。すると、内部機構に負担がかかり、リューズの動作不良、パワーリザーブの不調、パーツの摩耗など、故障につながります。
使用しない場合でも、3ヶ月に一度は動かすよう心がけてください。
その際、自動巻だからといって激しく振らず、優しく動かして始動するか、手巻きにて始動することで、負担が軽減します。
4、気になるスマホからの磁気影響
磁気は距離の二乗で弱まります。
なので、スマホにしてもPCにしても、密着状態でなければさほど影響はありません。
ちなみに、密着状態のスマホの磁気は約20,000A/mで、10cm離れるとほぼゼロになります。
テレビやPCは、5cm離れればほぼゼロです。
5、デイトナのクロノグラフの使い方
クロノグラフ(ストップウォッチ機能)は、実は部品を激しく消耗します。なので極端な話、常に動かしておくとすぐに故障します。
クロノグラフは、必要なときにだけ使われるように設計されていますので、計測が必要なときだけ使用しましょう。
また、油分を固着させないためにも、たまに動作確認程度に使用する事も大切です。
6、ロレックスの日常の置き方
置き方とか、普段気にしている人は少ないと思いますが、人間ですから、だいたい毎日同じ場所に同じ向きで、自然と置いているはずです。
これ、実は時計のコンディション管理には有効です。
毎日同じ場所に同じ向きに置く事で、精度の変化に気付きやすくなり、不調にいち早く気付くことができます。
ただし、リューズは非常に繊細なので、リューズを地面に付けて置く事は避けましょう。
また、磁気を発しているものに密接して置かないことも大切です。冷蔵庫の上とか、置きたくなるんですがダメです。絶対。
7、オーバーホールの時期
ロレックスのオーバーホールの推奨サイクルは、4年に一度。
この理由は、消耗部品の交換時期だから。それと、油分の劣化のため。
ロレックスのムーブメントは、非常に精度が良いため、4年を超えても余裕で使えちゃうんですが、精度が保たれてるからといって、気にせず使っていると、重大な故障に繋がり、高い修理代が必要になります。
使っていない場合や、買換えを検討している場合は、この時期に合わせて売却してしまうというのが良策だと思います。
8、まとめ
その他、余談として、裏蓋の保護シールを貼ったまま使用している人、たまにいますが、汗がしみ込んで腐食の原因になりますので、はがして使いましょうね。
ロレックスなどの機械式時計は、非常に繊細な部品で構成されています。
いくら丈夫だからとはいえ、自己流に使っていたり、乱暴に扱っていては長持ちしません。
しっかりと正しい使い方をマスターして、いざ手放す際も高価買取に繋がるよう、ぜひお願いします。