ロレックス・コスモグラフ・デイトナ Ref.16520 の買取価格の動向を調査。生産終了から17年が経ち、年々価値を増していますが、ここにきてある程度落ち着いた相場になっています。現在の中古相場から買取相場および高値で売るコツを読み解いていきましょう。
目次
- ロレックス コスモグラフ デイトナ Ref.16520 とは
- デイトナ Ref.16520 の中古市場を調査
- デイトナ Ref.16520 の実勢ユーズド価格
- 稀少価値モデル【ブラウンダイヤル】とは
- 気になる買取価格はいかがなものか
- ロレックス デイトナ Ref.16520 の買取価格
- 高価買取を狙う基本的な手順
- まとめ
ロレックス コスモグラフ デイトナ Ref.16520 とは
ゼニス製高精度クロノムーブ、【 エル・プリメロ 】を改良して作られたロレックスcal.4030。
このムーブメントを搭載した デイトナRef.16520 は、ロレックスとゼニスという二つの一流時計ブランドの名前を背負うことで非常に高い人気を誇っています。
ロレックス コスモグラフ デイトナ Ref.16520 の基本スペック
製造年:1988年〜2000年前半
素材:ステンレススチール
ケースサイズ:40mm径×12mm
風防:サファイアクリスタル
防水性能:100m
ダイヤルカラー:ホワイト、ブラック
ムーブメント:cal.4030
デイトナは歴代モデル全てが人気ですが、このRef.16520は初の自動巻クロノグラフということもあり、これまでとは違ったファン層も取り込むことに成功しました。通称エルプリデイトナや5桁デイトナとも呼ばれます。
デイトナ Ref.16520 の中古市場を調査
Ref.16520はご存知のとおりRef.116520(2000年〜2015年製造)のひとつ前のモデルです。Ref.116520からはムーブメントがロレックス製cal.4130に変更されたため、あえてエルプリメロカスタムのcal.4030を搭載しているRef.16520を求めるユーザーが増え、現在もプレミアムモデルのひとつとして高値で取引されています。
中古市場では、特にP品番やA品番といった製造年が新しい個体の価値が高く、状態次第では400万円以上の価格で販売されています。
デイトナ Ref.16520 のユーズド実勢価格
下図は2014年12月から現在までのデイトナRef.16520のユーズド販売価格の変化をグラフにしたものです。Ref.16520には大きく分けて3つの価格帯が存在します。
参考:Ref.16520 3つの価格帯
1、1997年 U品番以前の個体
2、1998年〜1999年 A品番
3、最終年式 P品番、S or W品番ブラウンダイヤル、その他のレアピース
ロレックスの販売価格は新品中古問わず為替相場への依存が強く現れますが、デイトナRef.16520は人気による変動要因の方がはるかに大きく、円の動きにはあまり依存していないことがわかります。
2018年4月調査の高額ユーズド品の一例
(Rakutenにて調査)
- デイトナ Ref.16520 L品番 200タキ ¥7,768,000
- デイトナ Ref.16520 S品番 ブラウンダイヤル ¥5,398,000
- デイトナ Ref.16520 P品番 ¥5,129,400
- デイトナ Ref.16520 A品番 ¥3,980,000
P品番然り、コレクターが好むレアピースは異常な高騰ぶりです。U品番以前の個体でも、昨年は140万円代から探すことができましたが、現在は最安値で210万円前後となっています。
稀少価値モデル【ブラウンダイヤル】とは
ロレックスフリークの間で デイトナ Ref.16520 の話をしていると、必ずと言っていいほど話題に上がる稀少モデルがあります。それが【ブラウンダイヤル】です。
このブラウンダイヤル(パトリツィダイヤルとも呼ぶ)とは、インダイヤル(中の小さな3つの文字盤)の色が経年劣化によってキレイなブラウンに変色している個体のことを指します。
ブラウンダイヤルは、なぜかブラックのS品番とW品番の極一部にしか存在しないため、P品番同様に400万円以上の価格で販売されています。
気になる買取価格はいかがなものか
さて、気になるデイトナRef.16520の買取価格は以下のとおりです。
2018年4月更新。国内買取店実績およびバイヤー間取引実績より。(調査対象の買取店は、クオーク、ジャックロード、宝石広場、カドノ質店、質屋さんドットコム、なんぼや、カイトリマン、ヒカカク、ウリドキ、かめ吉、ロレックスファン、買取エージェント、JRS、ピアゾ、GMTの15社です。)
ロレックス デイトナ Ref.16520 の買取価格
1988年〜89年 R,L品番
¥1,300,000 〜 ¥3,000,000
1990年〜97年 E〜U品番
¥1,140,000 〜 ¥2,200,000
1998年〜99年 A品番
¥1,600,000 〜 ¥ 2,600,000
最終年式 P品番
¥2,000,000 〜 ¥ 4,000,000
2017年2月調査時はP品番でも120万円〜200万円、その他は100万円〜180万円という買取相場でしたから、いかに短期間で高騰しているかがわかります。
P品番とブラウンダイヤルにおいては、過去1年で2倍まで上昇しており、手巻きデイトナに迫るほどの高騰ぶりとなり、入手困難なモデルの仲間入りを果たしています。
査定時には、付属品が買った当時のまま残っていると大きなプラス査定の要素となります。特にギャランティは、本物であることを証明するものでもあるため、3万円から5万円ほど査定額が上乗せされることもあります。
高価買取を狙う基本的な手順
ロレックス買取の流れは、まず買取相場を調べるところからスタートします。これはここまで読んでもらえれば十分に把握できているかと思います。
ですので、次のステップは買取店選び。ここがロレックスの買取価格にもっとも影響しますので、慎重に行いましょう。基本的な流れは以下のとおりです。
- 仮査定でだいたいの査定額を聞く
- 仮査定の価格と対応の気持ち良さで何社かに絞る
- 絞った何店舗かに本査定を依頼する
- 総合的に一番気に入った店舗に売る
買取価格、コンシェルジュ(査定士や受付スタッフ)の対応、成約後即換金の3つのポイントで決めると、後悔のない買取になります。
また、買取価格に重点を置くのであれば、本査定の段階でも一店舗に絞らず、複数店舗を競わせることで、より高価買取を目指しましょう。
まとめ
ロレックスデイトナは、最新モデルであるRef.116500LNが2016年に登場し、生産終了となったRef.116520もプレミア化しています。デイトナは歴代モデルすべてが高騰しており、手巻きデイトナに次いで高額になっているのがこの4代目デイトナRef.16520です。
今後もコレクターニーズを中心に需要は強めですが、為替の影響も受けるため、売却を考えている場合は、円安時期の方が若干ですが有利になります。現在1ドル108〜110円程度と適度な円安を保っていますので、このタイミングで買取依頼をするのは良策となります。
ただし注意点として、一度売ってしまうと再び買い戻すのは困難です。デイトナRef.16520は、これからますます数が減っていく傾向が見えていますので、査定依頼までは難なくGOサインですが、最後の決断は慎重に行ってください。
デイトナの歴代モデルについてはこちらの記事をご参照ください。
→ ロレックス デイトナ とは|モデルの歴史・特徴まとめ