2018.12.27

時計の風防の種類まとめ|傷がついたら交換?修理?

ガラス

時計に欠かせない部品の風防。サファイアクリスタルガラスやミネラルガラス、プラスチック風防などの種類についてまとめました。

傷の付きやすさや、欠けたり割れたときの対処法についても見ていきましょう。

目次

  • 風防の種類一覧
  • 傷や割れたときの対処法
  • まとめ

風防の種類一覧

主に、風防は次の種類のいずれかが採用されています。

  • サファイアクリスタルガラス
  • ミネラルガラス
  • プラスチック(アクリルガラス)

サファイアクリスタルガラス

サファイアクリスタルガラスの特徴は、その硬度ゆえの「傷の付きにくさ」にあります。

モース硬度と呼ばれる硬さの指標は1~10の中の「9」。これは天然のサファイアと同等の硬度となります。そのため傷がつきにくく、日常使用でも透明度を保ちやすいというメリットがあります。

反対に、生産コストの高さや、割れたときに派手に割れてしまうのが難点。また高い硬度ゆえ加工も難しく、ドーム型に加工する場合はさらに費用がかさんでしまいます。

このようなメリット・デメリットから、高級ブランド時計の現行モデルの多くで採用されているのが、このサファイアクリスタルガラスです。

ミネラルガラス

こちらは一般的なガラスを指し、モース硬度は3~6程度となります。

傷の付きやすさはサファイアクリスタルガラスに劣るものの、硬度が低い分加工がしやすく入手も容易であるため、安価となるのがメリットとなります。

プラスチック(アクリルガラス)

プラスチック風防(プラ風防)は一昔前の高級ブランド時計に採用されていたため、アンティーク・ヴィンテージモデルに多く見られます。また、オメガ スピードマスター プロフェッショナルなどは、現行モデルであってもプラスチック風防が採用されています。

ドーム型で作られることが多いプラ風防は、軽量で加工がしやすい、割れにくい、かすり傷がついても研磨でキズ消しができる点がメリットです。

一方でモース硬度が「2」という柔らかさゆえ傷がつきやすいほか、プラ風防は紫外線で変色してしまうリスクがあります。

傷や割れたときの対処法

プラスチック風防のかすり傷であれば、市販の研磨剤で磨くことで傷を消すことができます。

もっとも、プラ風防であっても深い傷であったり、ガラスの割れといった場合であれば、交換での対応一択となります。

交換の場合、費用の目安は1万~2万円程度が相場となります。依頼先はメーカー修理と一般の修理業者のいずれかを選ぶこととなりますが、安易に最安値を選ぶのは考えもの。どちらかを選ぶかによって、再販価格にも影響が出ることもあります。

風防の交換は基本的に純正パーツで行われますが、業者によっては正規パーツを扱わないこともあります。一般の修理業者を選ぶ際は、依頼前に純正パーツかどうかの確認を行ったほうが良いでしょう。

まとめ

傷の付きにくさではサファイアクリスタル風防に軍配が上がるものの、そもそも時計自体が衝撃に弱いもの。

どの種類の風防でも、ぶつけたり落とすことの無いように大切に扱いましょう。