2019.11.25

伝説の時計デザイナー!ジェラルド・ジェンタが手掛けた腕時計

更新

本日は、みんな大好きジェラルド・ジェンタ!腕時計デザインの鬼才と呼ばれた彼が、これまでデザインしてた時計、見ていきたいと思います。噂レベルのものではなく、公にされているもののみ、ピックアップにてご紹介して参ります。

目次

(自社ブランド『ジェラルド・ジェンタ』以外の作品のみ、ご紹介していきます。)

パテックフィリップ ノーチラス

さて、最初にご紹介するのはこちら。パテックフィリップ・ノーチラス。

 

1976年に誕生したSS製スポーツモデル。ブランド初のスポーツラインであり、ドレススポーツ、ラグジュアリースポーツなどと呼ばれるジャンルの先駆けとなった名作ウォッチです。

一見すると四角形にも見える、八角形のケースは、モデル名の由来にもなった潜水艦ノーチラス号の舷窓からインスピレーションされたもの。ケースデザインは、両サイドに留め具を配置した2ピース構造。耳と呼ばれる留め具デザインが、なんとも特徴的ですね!

個人的に好きなのは、生き物の関節のようなブレスレット。美しすぎます。ノーチラスは現在、定価の2倍以上の価格で取引されるほどの超人気・超高騰モデルです。

登場から40年以上が経った今、こうしてドレスポウォッチの頂上に君臨する様から、ジェンタ氏の美的センスがいかに時代の先を行くものだったかがわかりますね。

オーデマピゲ ロイヤルオーク

ノーチラスが誕生する少し前。1972年に登場したのが、オーデマピゲのロイヤルオークです。

こちらのデザインモチーフも、ノーチラスと同じく舷窓。英国軍の母艦ロイヤルオークよりインスピレーションを受け、描きあげられました。

特徴的なのは、ベゼルに打ち込まれた8本のビス。そして、文字盤に施されたタペストリーパターン。有機的な丸さを感じさせるノーチラスに対し、ロイヤルオークはエッジがありシャープな印象です。

どこか機械的というか、西洋の甲冑であったり、刀剣を思わせるようなデザインがいいですね!

ブルガリ ブルガリ・ブルガリ

続いてはこちら。先の2本と同時期に作られたブルガリ・ブルガリ。

 

ジュエラーであったブルガリが、新たなジャンルへの挑戦として挑んだ腕時計。記念すべきブランド最初の時計を担当したのが、ジェラルド・ジェンタでした。面白いのは、その作品が売り物ではなかったということ。初代ブルガリ・ブルガリは、ノベルティとして、ブルガリの上客に向けてプレゼントされました。

この辺りのストーリー、詳しくはブルガリの歴史動画にてまとめておりますので、よろしければこの後ぜひご覧いただければと思います。

ちなみに、後にジェンタは、自身の時計ブランド『ジェラルド・ジェンタ』をアワーグラスに売却していますが、アワーグラスはその後ブルガリに売却しているんですよね。なので、結果ジェンタとブルガリの繋がりは、ジェンタ引退後、そして亡き後の現在でも続いています。

ブルガリ・ブルガリも、現行モデルとして、初期のデザインを引き継いだ形でしっかりと残っています。

IWC インジュニアSL

続いては、IWCの耐磁モデル、インヂュニア。

ジェンタ氏が担当したのは、1976年のモデルチェンジのタイミングです。やはり、ロイヤルオークやノーチラスと時代が同じとあって、その二つを感じさせるデザインですね。ベゼルのドットであったり、ブレスレットの曲面であったり、ラグの形状であったり。

エンジニア用の耐磁性ウォッチらしく、質実剛健な印象ながらも、上品な雰囲気も漂わせます。こういう、実用時計っぽいベースながらも、ドレッシーにまとめてくるあたりが凄いんだよなー。

ちなみに、IWC。この他にも複数のジェンタデザインがあります。1970年代後半に販売された、ポロクラブ、ゴルフクラブ、ヨットクラブⅡ。

そして、現在も残るドレスウォッチ・ダヴィンチもそうです。その他にも公表されてないモデル、たくさんありそうですね。

オメガ コンステレーションCライン

続いては、オメガより。1962年登場のコンステレーションCライン。

 

ジェンタ氏が手掛けたのはケースのみ。文字盤内のデザインは、別のデザイナーによるものです。

このCラインケース、ジェンタ氏にとってはロイヤルオーク以前の最初期の作品であり、自分を売り出すための大きな仕事に。そして時計業界にとっては、ジェンタという存在を知るキッカケとなりました。

これ、初期のロレックスオイスターをイメージさせるデザインですよね。ジェンタ氏は当時、オイスターケースをえらく気に入っていたそうで、『あれほど完成されたデザインはない』と絶賛していたとのこと。ロレックス、デザインも凄かったんですね。笑

セイコー クレドール

続いてご紹介するのは、セイコーの高級ライン、クレドール。

実はセイコーさん、ロイヤルオーク以前より、ジェンタ氏に度々デザインを依頼していたそう。ロイヤルオークの登場が1972年ですから、時代的にはちょうど1969年から始まったクォーツショックの真っ只中でしょうか。

彼が手掛けた時計がどのモデルなのか。詳細は明らかではありませんが、1つ公表されているものとしては、1970年代末に登場したクレドールの初期モデル『ロコモティブ』があります。

今現在は廃盤モデルなので、クレドールの公式サイト上にはその存在がありませんが、その面影を感じることが出来るモデルは、いくつか確認することができます。

そう分かった上で眺めると、、、クレドールもいいな。笑

まとめ

以上、本日はジェンタデザインの時計、ご紹介しました。個人的には、クレドールの古いモデル、一本欲しいなと思ってしまいましたね。

ジェンタデザイン、ココロオドルというか、ドキドキするものがあります。