今回は想像以上にプレミア化しているアンティーク・ヴィンテージ世代のロレックスの販売相場について8本ほどご紹介していこうと思います。
目次
- サブマリーナデイト Ref.1680
- サブマリーナ Ref.5508
- デイトナ 第1世代~第3世代
- GMTマスター Ref.1675
- GMTマスター2 Ref.16760
- エクスプローラー1 Ref.1016
- エクスプローラー2 Ref.1655
- シードゥエラー Ref.1665
- まとめ
サブマリーナデイト Ref.1680
では、1本目。サブマリーナデイト Ref.1680 赤サブ。
1965年、サブマリーナシリーズ初のデイト付きモデルとして登場。1980年頃まで製造されました。約15年間の製造期間中に、幾度ものマイナーチェンジが行われており、年式によって様々な仕様が存在します。その中で、もっとも有名なのが、こちらの文字盤モデル名表記部分が赤字になっている通称【赤サブ】です。
【赤サブ】をはじめ、古い仕様のモデルは、オリジナルの状態で残っているものの数が年々減少しており、希少価値は高まる一方です。こちらの赤サブ、2019年10月現在の販売相場は、250万円以上。フルオリジナルで、当時の付属品がすべて揃った状態であれば、500万円以上の値がつくこともあります。
サブマリーナ Ref.5508
続いて2本目もサブマリーナより。日付け表示付きが登場する以前のモデルRef.5508。
サブマリーナシリーズでは、第3世代にあたります。製造年は、1950年代後半~1965年頃まで。サブマリーナなのに、リューズガードがないケースが特徴的ですね。この時代はまだ防水性能も100mと控えめでした。
ベゼル素材もこの頃は真鍮製でした。そのため、経年によるダメージで、現在まで綺麗な状態で残っている個体は極めて少なく、フルオリジナルであれば、販売相場は400万円を超えてきます。
ベゼルや針など、一部の部品が新しいものに変えられている個体であれば、300万円台前半から見つけることができます。といっても、十分高額ですよね。
デイトナ 第1世代~第3世代
続いて、デイトナシリーズより。1963年のシリーズ登場から、1988年に自動巻き機構が搭載されるまで、約25年間に渡り販売された手巻きムーブメント搭載のデイトナ。
1963年~1970年頃までのモデルを第一世代、1970年代初期のモデルを第二世代、その後1988年までのモデルを第三世代と呼び、それぞれに独自の魅力があります。
手巻きデイトナは、深堀りしていくとそれだけで動画3本くらいのボリュームになってしまうので、また別の機会に深堀りしていきますね。
こちらの写真は第三世代にあたるRef.6263です。製造年数がもっとも長い世代なので、激レアながら、現在もユーズド市場でその姿を確認することが可能です。現在の販売相場は、安くても700万円以上。
アメリカの俳優 ポール・ニューマンが愛用したことで名付けられた【ポール・ニューマンダイヤル】という仕様の個体ですと、軽く3,000万円を超えてきます。
ちなみに、2017年。ポール・ニューマン本人が使っていた第一世代のデイトナRef.6239が、フィリップスオークションにて、腕時計史上最高額にて落札され、大きな話題となりました。そのお値段、なんと20億2609万円!!
GMTマスター Ref.1675
続いて、GMTマスターの3rdモデルRef.1675。1960年~1980年頃まで製造されたロングセラーモデル。
さすがに20年も作っていたので、細かい仕様変更も多く、年式によって文字盤の塗装や、ベゼルの溝の深さ、リューズガード、ブレスレットなどが変更されています。
その中でも、特にレアなポイントとなるのが、MMダイヤルと呼ばれる初期のタイプ。MMというのは、ミニッツサークルとミラーの頭文字です。
ミニッツサークルというのは、文字盤外周に沿って描かれた円のこと。そして、ミラーというのは、文字盤の塗料による鏡面がかった表情のことを、それぞれ指します。どちらも1960年代初期の仕様であるため、非常に希少価値が高いものになります。
販売相場は、このMMダイヤルという仕様の個体であれば、300万円台後半から。状態次第では700万円を超えることも。年式問わず、修理やメンテナンスによって、部品が新しいものに交換されている個体であれば、100万円台中盤からでも探すことが可能です。
GMTマスター2 Ref.16760
続いてもGMTマスターシリーズより。GMTマスターが2になってからの最初のモデルRef.16760です。
1983年にGMTマスターの上位機種として登場したGMTマスター2。プラスチック風防を使用していたGMTマスターに対し、2ではサファイアクリスタル風防を装備。さらにムーブメントを上位機種cal.3085にチェンジし、短針の単独操作を可能にしました。
ファーストモデルであるRef.16760は、少し肉厚になったケース形状から『ファットレディ』という愛称で呼ばれているレアモデル。生産期間はたったの5年間のみでした。
販売相場は、100万円台中盤から。一部、登場初期のモデルに文字盤表記が異なるレアピースがあり、その場合は300万円を超えてきます。
文字盤内、ロレックスロゴ下のOYSTER PERPETUAL DATEという表記の、DATEが無いという、ただそれだけの違いなんですが、価格が2倍以上という。コレクターアイテム、、、奥深いですね。
エクスプローラー1 Ref.1016
続いて、エクスプローラー1の3rdモデルRef.1016。1960年代前半から1980年代後半まで製造されたモデルです。
約25年と長い期間製造されましたので、マイナーチェンジも多数あり。1972年に文字盤とムーブメントが変更。その後は、1980年に風防が交換されています。
最初期の個体は、先ほどGMTマスターでも登場したMMダイヤルの仕様であり、これはわかりやすく激レア化。
販売相場は250万円以上で、ものによっては400万円を超える場合も。特別ユニークポイントのない個体であれば、100万円台中盤から探すことが可能です。
エクスプローラー2 Ref.1655
続いては、エクスプローラー2のファーストモデルRef.1655。1971年、極地探検用に作られたアドベンチャーウォッチです。
エクスプローラー1との大きな違いは、24時間で一周する針と、日付け表示を装備していること。もともと洞窟や白夜地帯での使用を目的に作られたモデルであるため、昼夜そして経過日数の判断がつくような設計になっています。
製造年は1971年~1987年。その中で、文字盤テキスト、針、ベゼル印字など、細かい点の仕様変更が行われており、製造年ごとに違った表情が楽しめるモデルになっています。
販売相場は、250万円~350万円ほど。エクスプローラー1やGMTマスターのような激レアピースは存在しませんので、時計の状態によって価格が変化します。
シードゥエラー Ref.1665
ラストは、シードゥエラーのファーストモデルRef.1665。シードゥエラーは、1967年に登場した、深海作業ダイバー用のプロフェッショナルモデルです。
系譜的には、サブマリーナシリーズの上位機種にあたり、その防水性能は初期から610mを誇りました。これは当時のサブマリーナの3倍の数字です。
ちなみにRef.1665、文字盤には『SUBMARINER2000』の印字があり、サブマリーナからの派生モデルであることを示しています。
2000は防水性能、2,000フィートのことですね。メートル換算で約610mです。
最初期の個体は、文字盤の『SEE-DWELLER』と『SUBMARINER2000』の印字が赤字で表記されていました。
これが後に『赤シード』と呼ばれるようになり、今ではアンティーク・ロレックス愛好家憧れの時計になっています。
販売相場はというと、赤シードは超プレミア価格。600万円から、中には1,000万円を超える個体も。赤シード以外の個体も、250万円~350万円と高額です。
まとめ
以上、本日は1980年代以前に作られたロレックスの人気モデルについて、どのくらいのプレミア価格になっているのか、見てきました。
現状、すでにかなりの高額になっていますが、今後状態の良いものは減る一方ですので、狙っている方は早めに決着をつけた方が良いかも知れませんね。もちろん購入の際は、信頼できるお店でお願いします。