2015.10.11

【ロレックス高価買取の秘密】ムーブメントの価値

更新
ロレックス買取 ムーブメントの価値

ロレックスの時計が高価買い取りできる理由には、ムーブメントの価値が高い事も上げられます。

実用時計として世界最強を誇るロレックスのムーブメントの価値を、正確さと丈夫さという視点で解説します。

目次

  • ロレックスが高価買い取り評価される理由
  • ロレックス・ムーブメントの価値 その1『精度』
  • ロレックス・ムーブメントの価値 その2『耐久性』
  • まとめ

(写真引用:ロレックス公式サイトより)

ロレックスが高価買い取り評価される理由

ロレックスの時計の価値は、時計の素材、ムーブメントの評価、時計としての機構、そしてそれらが作り上げた『ロレックス』というブランド力にあります。

その実用性の高さは、ユーズド市場をも熱いものにし、高価高額での買い取り評価を実現しています。

以前まとめた記事 <ロレックスの買い取りが高額になる理由 その2> より、ロレックスの買い取り価値を決めているムーブメントの部分について、もう少し深堀りしたいと思います。

ロレックス・ムーブメントの価値 その1『精度』

100年以上の歴史を持つロレックスは、かなり早い時期からムーブメントの自社開発をしてきました。

1910年に、腕時計としては世界初となるクロノメーター証明を受けた事でも知られる通り、創業初期のころから精度にこだわった点、実用時計として頂点を目指す姿勢としてみられます。

通常、時計のムーブメントは、職人さんが部品を組み上げた後、精度を出すために調整する行程が必要となります。

しかし、現在のロレックスのムーブメントは、『組み上げた段階で精度が出る』レベルにまで達しています。

部品作りの段階で、精度にとことんこだわっているのです。

ロレックス・ムーブメントの価値 その2『耐久性』

ムーブメントの精度を高めようとすると、毎秒の振動数が増えるため、一つ一つのパーツへの負担が大きくなります。

ロレックスのムーブメントに使われるパーツは、パーツそのものに厚みを持たせることで耐久性を増し、長く精度を保てるよう工夫されています。

また、テンプ(時計の心臓部)には、3つ独自技術が採用されており、精度と耐久性の両立を果たしています。

その3つの独自技術をひとつずつ解説していきます。

パラクロム・ヒゲゼンマイ

パラクロムは、磁力耐性、温度変化耐性に優れた、常磁性の合金です。

ブルーパラクロムヒゲゼンマイ

従来の素材でも、精度ということにおいては問題ありませんでしたが、磁力の影響を受けやすいという弱点がありました。

パラクロムの使用はその点を克服し、なおかつ10倍以上の耐衝撃性も兼ね備えています。

ロレックス購入時の注意点として、現行モデルでもパラクロム・ヒゲゼンマイを採用していない時期のものがあります。

たとえば、デイトナRef.116520は、2008年頃の製造モデルから採用されており、それ以前のモデルでは使われていません。

マイクロステラナット

マイクロステラナットは、緩急を調整するパーツです。

通常ゼンマイの動力を、一定速度で保つためには、『緩急針』というものが使われます。

この緩急針を用いた方法では、ゼンマイに直接触れる事で緩急を行うため、摩耗により劣化が早まります。

マイクロステラナットを用いた方法『フリースプラング方式』では、ゼンマイへの直接のタッチがなく、摩耗が生じない事から、現在最も優れた緩急方法とされています。

しかしながら、この方法を用いるためには、パーツの加工や調整など、高い技術力が必要になるため、ロレックス以外では、パテック・フィリップ、パネライ、オメガ、など一部のメーカーのみが採用可能な技術となっています。

パラフレックス・ショック・アブソーバー

機械式時計は、細かなパーツが折り重なるように配置されており、その心臓部であるテンプ周りには、特に重要なパーツが並べられています。

ロレックス パラフレックス ショック アブソーバー

パラフレックス・ショックアブソーバー

機械である以上、外部からの強い力を受ける事で、なんらかの影響はあるもので、水、磁力、衝撃、の3つは、特に対策しなくてはならないものです。

ロレックスの時計には、1940年代から耐震装置が装備されており、外部衝撃によってテンプの中心である天真が折れるのを防いでいます。

その原理はいまでも変わらず、各社揃って素材を変更するなどして、耐震性能をアップさせよう試行錯誤しているなか、ロレックスが開発したのが、耐震性能を約50パーセントアップさせたパラフレックス・ショック・アブソーバーです。

この耐震装置は、いまはまだすべてのモデルに搭載されているわけではなく、エクスプローラーやデイデイト2などの一部モデルにのみ採用されています。

まとめ

ロレックスのムーブメントは、実用時計としての信頼性の高さを支える、高度技術の結晶です。

ムーブメントのみならず、外装パーツの価値も非常に高く、信頼性につながる大きな要素となっています。
>> ロレックス高価買取の秘密 あなどれない外装パーツの価値

ロレックスの時計が、新品でも、中古でも、買い取りでも、高価高額である理由は、調べれば調べるほど納得できるものですね。