ブライトリングの人気モデル「クロノマット」の買取相場は、¥95,000 ~ ¥663,729と幅広い設定になっています(2018年夏調べ)。これはバリエーションや、時計の使用状態によるものであり、売る際にはまず自分の時計がどれなのかを知る必要があります。
今回の記事では、バリエーションの特徴と、それぞれの買取相場についてまとめてみました。クロノマットを売却して現金化したり、下取りして別の時計に買い替えたりする際に、ぜひお役立てください。
目次
- 『クロノマット』とは|ブライトリングモデル解説
- クロノマットシリーズの買取相場|2018年夏版
- クロノマットの換金率(リセールバリュー)を見るときの注意点
- ブライトリングその他のモデルの買取相場は
- まとめ
『クロノマット』とは|ブライトリングモデル解説
クロノマットは、ブライトリングを代表するパイロットウォッチです。もともとはイタリア空軍のアクロバットチーム用に開発されたクロノグラフウォッチが、このモデルの起源になります。
クロノグラフムーブメントを搭載しながらも、航空計算尺を持たないため、空の旅をイメージさせる同ブランドの人気モデル「ナビタイマー」とはまったく異なるコンセプトのラインナップであることがわかります。
その性能は、精度・視認性・耐久性・防水性に優れており、特に防水性能は驚異的な数値を誇ります。逆回転防止ベゼルを備えるなど、水中での使用も考慮している点、戦闘機パイロット向けといえるモデルですね。
ライダータブと呼ばれる独自意匠をベゼルに配置し、手袋をしながらもベゼルの操作が可能になっている点も魅力です。
現在は「ナビタイマー」や「アベンジャー」と並ぶ、ブライトリングの代表モデルとして多くの人気を獲得しています。
クロノマットシリーズの買取相場|2018年夏版
では、本題の買取相場について見ていきましょう!
クロノマットは、バリエーションが非常に多いシリーズであるため、ご自身で買取相場を調べるのは非常に面倒です。
同じようなデザインでも、実は全く違うモデルだったということも良くあるため、モデルの特徴とともに、買取相場を紹介していこうと思います。
データソースは、Google検索キーワード「ブライトリング クロノマット 買取」にて、上位20サイトの買取相場表より。
該当店舗は、ウリドキ、エコスタイル、買取エージェント、カイトリマン、カドノ質店、かめ吉、GMT、jrs、質屋さんドットコム、ジャックロード、なんぼや、ピアゾ、ヒカカク、宝石広場、ロデオドライブ、ブランドファンとなります。(50音順・敬称略)
クロノマット44【A011、A012など】の買取相場
まずは現行モデルとしても人気が高いクロノマット44から見ていきましょう。
44というのは、単純にケースサイズを表した数字です。リューズやプッシャーを除いた直径が44mmであれば、このモデルである可能性が高いです。
そのほかの特徴と、買取相場は以下の通りです。
モデルの特徴
- ケースの直径が44mm
- 真ん中の針は3本(時,分,クロノグラフ)
- インダイヤルはヨコ3つ目
- 文字盤中心にうっすら四角形
- ベゼルの突起が丸くて薄い
- 2009年登場の比較的新しいモデル
- パワーリザーブ70時間
- 4時と5時の間に日付表示
買取相場
Ref.A011M24PA
ステンレススチール製
カーボンブラック文字盤
¥220,000 ~ ¥550,782
Ref.A012F46PA
ステンレススチール製
グレーブラック文字盤
¥356,500 ~ ¥545,720
Ref.B011B68PA
コンビ素材(ビコロ)
¥260,000 ~ ¥429,477
2009年登場の人気モデルですが、文字盤カラーが豊富であるため、一つのRefナンバーに絞り込んだ場合の流通量は少なめです。
定価に対しての換金率は 22.1% ~ 55.4% と、少し幅がある点が気になりますね。時計の使用状態によって値付けが大きく変わることが想定されますので、売る際には必ず複数店で相見積もりを取るよう心掛けてください。
クロノマット41【A014】の買取相場
続いて、クロノマット41の買取相場をみていきましょう。
こちらも先ほど同様、41という数字がケースサイズを表しています。リューズやプッシャーを除いた直径が41mm、ちょうど1円玉を2枚並べたくらいのサイズ感であれば、このモデルです。
その他の特徴と、買取相場は以下の通りです。
モデルの特徴
- ケースの直径が41mm
- ボーイズサイズと呼ばれることも
- 真ん中の針は3本(時,分,クロノグラフ)
- インダイヤルはヨコ3つ目
- 文字盤中心にうっすら四角形
- ベゼルの突起が丸くて薄い
- 2009年登場の比較的新しいモデル
- パワーリザーブ70時間
- 4時と5時の間に日付表示
買取相場
Ref.A014A47PA
ステンレススチール製
アンタルティカホワイト文字盤
¥306,000 ~ ¥438,625
Ref.A014A46PA
ステンレススチール製
ホワイト文字盤
¥234,200 ~ ¥375,850
こちらもクロノマット44と同じく2009年登場の人気モデルです。44に比べてバリエーションが少なく、人気もやや薄。流通量も少なめです。
定価に対しての換金率は 21.5% ~ 44.1% と、やはり幅がある設定になっています。新しいモデルであるため、まだ正規店での購入が主流なのでしょう。ユーズド市場でのニーズが薄く、中古品への値付けは厳しそうです。
とはいえ、欲しい人がいないというわけでは決してないので、買取店の在庫補充キャンペーンや、委託販売などを利用することで、高く売れる可能性は十分にあります。
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クロノマットエヴォリューション【A156】の買取相場
続いて、クロノマットエヴォリューションの買取相場をみていきましょう。
2004年に登場したクロノマットエヴォリューションは、その名の通りシリーズの進化を担った重要なモデルです。それまで39mmだったケースサイズをこのモデルから43.7mmに変更。防水性能も300mとなりました。
その他の特徴と、買取相場は以下の通りです。
モデルの特徴
- ケースの直径が約44mm
- 真ん中の針は3本(時,分,クロノグラフ)
- インダイヤルはタテ3つ目
- ベゼルの突起が2段階で出っ張っている
- ロゴは3時側に記載
- 3時位置に日付表示
買取相場
Ref.A156A53PA
ステンレススチール製
シルバー文字盤
¥184,000 ~ ¥294,012
Ref.A156B21PA
ステンレススチール製
ブラック文字盤
¥196,800 ~ ¥266,338
Ref.A156B19PA
ステンレススチール製
ブラック文字盤
¥95,000 ~ ¥295,000
定価比の換金率は 15.3% ~ 48.6% と、前述の2モデルよりさらに幅のある設定になっています。
これは単純に旧モデルであるが故に起きる、個体の状態差によるものです。生産中止モデルでありながら「未使用品」となれば欲しいコレクターは高くても買いますし、逆に通常使用の「中古品」であればニーズが限られるため安くなってしまいます。
状態があまり良くない場合には、買取店のキャンペーンを利用したり、フリマアプリを活用するなどして、高く売る工夫が必要になります。
クロノマットGMT【A042、A048など】の買取相場
続いて、クロノマットGMTの買取相場をみていきましょう。
24時間計GMTを搭載したモデルであり、他のモデルより針が一本多いことと、10円玉2枚分を超える大きなケースサイズが特徴です。
その他の特徴と、買取相場は以下の通りです。
モデルの特徴
- ケースの直径が44mm~48mm
- 真ん中の針は4本(時,分,クロノグラフ,GMT)
- インダイヤルはヨコ3つ目
- 針の色が派手
- ベゼルの突起は丸くて薄い
- 4時と5時の間に日付表示
買取相場
Ref.A048B17PA
ステンレススチール製
ブラック文字盤
¥300,000 ~ ¥550,000
Ref.A042F61PA
ステンレススチール製
グレーブラック文字盤
¥300,000 ~ ¥550,000
Ref.S041B48PS
ステンレススチール製
世界限定2,000本
¥330,000 ~ ¥663,729
多機能な分、本体サイズが大きく分厚くなっているため、使用シーンがかなり限られるモデルです。もっとも、空軍ファンに好まれるような限定モデルもいくつか存在し、一般ユーザーを狙って発売したモデルではないのではとも思えます。
定価に対しての換金率は 25.3% ~ 59.1% と、ニッチニーズならではの高価買取が期待できる設定でした。
時計の保管状態によっては、上記価格より高く売れる可能性も十分あるため、世界市場を視野にいれた売却戦略で挑みましょう。
クロノマット フライングフィッシュ【A010、A016】の買取相場
続いて、クロノマット フライングフィッシュ の買取相場をみていきましょう。
オーストラリアのフリーダイバー、ハーバード・ニッチ氏 の功績をたたえ、発売されたモデルです。さすがにマニアックなモデルですので、知らずに購入した方は少ないのではないでしょうか。
一応ですがモデルの特徴も記載しておきます。買取相場と合わせてご覧ください。
モデルの特徴
- ケースの直径が44mm
- 真ん中の針は3本(時,分,クロノグラフ)
- インダイヤルはヨコ3つ目
- 500m防水
- 全面サテン仕上げ
- 4時と5時の間に日付表示
買取相場
Ref.A010B08PS
ステンレススチール製
ブラック文字盤
¥300,000 ~ ¥533,879
Ref.A016B08PS
ステンレススチール製
ブラック文字盤
~ ¥367,000
定価に対しての換金率は 30.2% ~ 53.7% と、スペシャルエディションならではの高価買取が期待できる設定でした。
ケース全面がサテン仕上げであるため、傷や打痕がある場合はリペアが難しいことが気になるポイントです。あまり激しい傷がある場合は大幅に減額されてしまう可能性があります。
ただし、中古品の流通が非常に少ないため、タイミングとニーズ次第では思わぬ高値買取も期待できるモデルであるため、ブライトリングの査定実績が豊富な査定士を探し当てることからスタートしましょう。
クロノマット エアボーン【A005、A004】の買取相場
最後に、クロノマット エアボーン の買取相場をみていきましょう。
初代クロノマットをオマージュして作られた、ヴィンテージ感あるデザインが特徴のバリエーションです。他のクロノマットシリーズとは、特にベゼルの見た目が大きく異なるため、とても見分けやすいです。
モデルの特徴
- ベゼルに記載される数字は15,30,45の3つ
- その数字はすべて四角く出っ張っている
- インダイヤルはヨコ3つ目
- 2トーンカラー文字盤
- 4時と5時の間に日付表示
買取相場
Ref.A005B13MBD
ステンレススチール製
ブラック文字盤
¥400,000 ~ ¥450,000
Ref.A004B26PA
ステンレススチール製
ブラック文字盤
¥290,000 ~ ¥460,000
定価に対しての換金率は 26.7% ~ 54.7% と、幅がありながらも高めの設定でした。
新品中古ともに程よく流通量があるため、買取相場は比較的安定傾向にあることが想定されますが、比較相見積もりを行うことで、より高く手放せるお店を探しましょう。
クロノマットの換金率(リセールバリュー)を見るときの注意点
買取相場をより理解するために知っておきたい指標「換金率」ですが、ブランドによって少し見方が異なりますので、簡単に触れておきます。
まず、換金率は以下の通り計算します。
換金率の計算式:
買取価格 ÷ 販売価格 × 100 = 換金率(%)
例.
買取価格 100万円、販売価格 120万円の場合
1,000,000 ÷ 1,200,000 × 100 = 83.3%
計算方法は、どのブランドでも同じ式となりますが、販売価格の部分に何を入れるかによって大きく数字が異なる点、注意が必要です。
ちなみに今回の記事では、「定価」を使用して計算しています。
ブライトリング クロノマット には定価が設定されており、定価は実勢価格と違って変動せず、後々の相場推移が確認しやすいため、そうしています。
(ブライトリングの場合、定価よりも安い価格で新品が入手可能であるため、実勢価格比で換金率を計算した場合には、もっと高い数値になります。)
ブライトリングその他のモデルの買取相場は
クロノマット以外のモデルの買取相場は以下のカテゴリーよりご確認ください。
まとめ
ブライトリング クロノマット の2018年夏の買取相場は以下の通りでした。
※換金率にてまとめ
▼クロノマット41
22.1% ~ 55.4%
▼クロノマット44
21.5% ~ 44.1%
▼クロノマットエヴォリューション
15.3% ~ 48.6%
▼クロノマットGMT
25.3% ~ 59.1%
▼クロノマットフライングフィッシュ
30.2% ~ 53.7%
▼クロノマットエアボーン
26.7% ~ 54.7%
前述の通り、換金率の分母は国内定価を使用しています。そのため、 “入手時の価格” も、高価買取の “高価とはいくらか” を決める大事な要素となります。
売却の際は上記相場を参考に、いくらで売れればOKなのか、ご自分なりに希望価格を決めていただき、いくつかのお店で交渉を試みましょう。
相場を超えた高値で売りたい場合には、単なる買取にとどまらず、委託販売やフリマサイトでの販売にもぜひにチャレンジしてみてください。