2018.12.17

ロレックス GMTマスター2 Ref.16710 の選び方|年式で変わる仕様と価値

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ロレックスGMTマスター2ref.16710選び方

GMTマスター2 の人気モデル Ref.16710 を買う際、注意しておきたいのが年式による仕様の違いと、ベゼルカラーの違いによる価格差です。中古品の実勢価格では100万円以下の個体から、400万円近い個体まで様々。今回はその違いについて説明していきます。

目次

GMTマスター2 Ref.16710 とは(スペック、サイズ)

GMTマスター2 Ref.16710 について、まずは製造年、サイズなどの基本スペックから見ていきましょう。

  • 製造年:1990年〜2007年
  • ケース&ブレス素材:ステンレススチール
  • ベゼル素材:アルミ合金
  • ケースサイズ:40mm径×13mm厚
  • 新品時重量:126g
  • 風防:サファイアクリスタル
  • 防水性能:100m
  • ムーブメント:cal.3185、3186
  • ブレスタイプ:オイスター
  • ベゼルタイプ:両方向回転ベゼル
  • パワーリザーブ:48時間
  • インデックス:ドット
  • 文字盤:ブラック

製造年数は約17年と、GMTマスターシリーズではRef.1675に次ぐ2番手のロングセラーモデルになります。

選べるベゼルカラー|赤黒(コーク)、黒、赤青(ペプシ)の3タイプ

GMTマスター2 Ref.16710 の人気の理由には、3色で展開されるベゼルカラーもあります。ムーブメントやその他のスペックには変わりありませんが、赤黒(コーク)か黒か赤青(ペプシ)か、ベゼルカラーが異なるだけでまったく違った印象ですね。

ロレックス GMTマスター2 買取比較 116710と16710

↑ こちらはペプシカラー。

↑ こちらはコークカラー。

赤黒(コーク)は、GMTマスターシリーズが2になってからのバリエーションとなり、Ref.16710とその前作であるRef.16760でのみ展開されていたため、5桁世代の代表カラーといってもいいでしょう。黒と赤青(ペプシ)は、旧世代にも現行にも展開されています。

GMTマスター2 Ref.16710 の使い方

GMTマスター2 Ref.16710 には、cal.3135が搭載されています。短針長針秒針の3本の針の他、3時位置にはデイトを表示します。

また、24時間で文字盤を一周するGMT針と、両方向に回転するベゼルを用いて、3拠点の時間を読むことが可能です。モデルの起源が国際線パイロット向けということもあり、現在もパイロットウォッチという位置づけは変わりません。

↑ GMTマスターシリーズのベゼルは、時計回りにも反時計回りにも動かすことが可能。ベゼル側の12時位置を変えることで、時差のある3都市の時間を同時に読むことができる。

リューズでの操作は、長針の調整と、短針の単独調整が可能です。日付のクイックチェンジは付いていませんが、短針を動かすことで日めくりが行えます。

製造年式の選び方|仕様と価値の違い

GMTマスター2 Ref.16710 は約17年の製造期間中に、複数回のマイナーチェンジが行われています。そのタイミングによって、希少価値の高いものがあるため、市場価格が大きく異なっています。

ちなみにRakutenで検索してみると、最安値は95万円前後。最高値は388万円でした(2018年12月現在)。

製造期間中のマイナーチェンジ:

  • 1995年 ブレスレットバックルがダブルロックに変更
  • 1999年 夜光塗料がトリチウムからルミノバに変更
  • 2000年 フラッシュフィットが一体型に変更
  • 2003年 ケース横穴がなくなる
  • 2005年 ムーブメントがcal.3186に変更

上記のうち最も価値が高いのは、cal.3186に変更された最終年式モデルです。その中でもダントツに高額なのは、当然といえば当然ですが『未使用品』で、相場は300万円台後半となっています。

ロレックス買取GMTマスター2 Ref.16710

↑ 保護シール付きの未使用品。2018年12月現在、ごく稀ですがまだ販売を確認することができました。

最終年式の個体には、文字盤の『GMT-MASTER Ⅱ』のⅡ部分の表記がシンプルな縦線2本フォントになっている『通称:スティックダイヤル』という珍しい仕様もあり、こちらは中古でも300万円近い価格設定になっています。

スティックダイヤル

↑ 左がスティックダイヤル。右が通常ダイヤル。フォントが異なる。

また、1997年に限定50本のみ販売された『チャック・イェーガー音速突破記念モデル』の1stモデルと、1999年に限定150本のみ販売された同2ndモデルも300万円を超える高額設定です。

その他、ヴィンテージロレックスのコレクターに好まれる仕様としては、1995年以前のトリチウム夜光を使用した個体があります。この場合、大事な点としてはトリチウムがルミノバに塗りなおされていないということ。ロレックスの正規メンテナンスに預けてしまうと、ダイヤルや針ごと交換されてしまうため、コレクター目線では価値が落ちてしまうのでご注意ください。

青黒ベゼル現行モデルとどっちを選ぶか

GMTマスターシリーズは、歴代モデルすべてがコレクター心をくすぐる展開になっており、現行の青黒ベゼルRef.116710BLNRも、今後コレクションとして面白い位置づけのモデルになっていきそうです。

青黒ベゼルモデルは、今回のテーマであるRef.16710の次の世代のモデルですが、ムーブメントはRef.16710の最終年式と同じくcal.3136を使用しています。そのため、機能的なスペックには違いがありません。

しかしながら、ラグやリューズガードの幅が太く変更されています。ベゼルの素材もセラミックに変更されており、外装面では大幅にモデルチェンジされています。

↑ Ref.116710BLNR 青黒ベゼル。外装面のほか、インデックスと針のサイズも変更されており、視認性も向上しています。

モデルチェンジの詳細はこちら
→ 【ロレックスGMTマスターⅡ】新旧比較

がっしりとした作りで高級スポーツモデルになったのが現行モデル。シャープな形状でPOPな印象なのが旧モデルRef.16710といったところでしょうか。価格帯もさほど違いがないため、見た目と外装の違いで好みの方を選ぶのが良いでしょう。

まとめ

GMTマスター2 Ref.16710 は、製造年式によってそれぞれに価値があり、販売価格が異なることがお分かりいただけましたでしょうか。

簡単にまとめると、

希少価値が高い個体
・状態維持をしていることが珍しい
・そもそも生産数量が少ない

に高い値段がつけられています。

しかしながら、こういったコレクターニーズの高い個体を選ぶのか、それともそこは気にせずデザインのみでチョイスするのか、どちらで行くかは最初に決めてしまうことをおすすめします。

Ref.16710は、プレミアムモデルである一方、流通個体数が多いモデルでもあるため、選ぶ際の軸を決めておくことで、買い逃しや後々の後悔を回避することができます。

あとはもはや出会いでしかないと思いますので、購入検討時は複数のお店を回って、実物を見て決めるようにしましょう。